Lattix 2023.1.2の新機能・改善点

アーキテクチャルール違反レポートがSARIF形式に対応し、エディタツールへのインポートがスムーズに

異なるツール間で静的解析結果を共有するためのフォーマットとして知られるSARIF(Static Analysis Results Interchange Format)に対応するスクリプトが提供されました。Lattixで検出したアーキテクチャルール違反のレポートをスクリプトによりSARIF形式へ変換後、ソースコード解析ツールUnderstandや開発用エディタのVisual Studio CodeといったSARIFに対応したツールにドラッグアンドドロップでインポートし、アーキテクチャルールに違反にしている行を確認することができるようになりました。これにより、修正や変更すべき箇所を特定しやすくなります。

SARIFレポートのインポート イメージ図

SARIFレポートのインポート イメージ図

機能安全規格におけるトレーサビリティの確保に役立つアーキテクチャルール機能を拡張

Lattix 2022.1.1で追加されたMust-Useルールが外部要素(Externals)にも設定できるようになりました。Must-Use(使用強制)は、2つのサブシステムが依存関係を持つ必要があることを指定するルール設定です。今回追加された機能も含めて、Must-Useルール機能は主に、機能安全などにおけるトレーサビリティのユースケースで活用できます。要件と機能、機能とテストケース、といった関係のトレーサビリティの充足性の確認に役立ちます。

アーキテクチャルール機能設定画面

アーキテクチャルール機能設定画面

MagicDraw、Enterprise ArchitectやRhapsodyなどの分析対象を拡張

UML/SysMLモデリングツールの解析において、MagicDrawのMDZIP(*.mdzip)ファイルの解析が可能になり、要素や依存関係の項目が追加され、より詳細な解析が行えるようになりました。C/C++言語のClangの解析では、Lattixオブジェクトファイル(*.lo)のデータソースからのプロジェクト作成に対応しました。オブジェクトファイルによる解析を用いることで、解析精度の向上に繋がります。

  • UML/SysML(Sparx Systems Enterprise Architect)モジュール

    LDIファイル(*.ldi.xml, *.ldi)による解析に対応しました。
    LDIファイルは、Lattixをインストールする際、インストールコンポーネントで「Register Sparx EA Add-In」をインストール後、Enterprise Architectメニューの「アドイン・拡張」リボン内の[Lattix]-[Export Lattix]を選択して生成します。

    ※必要なライセンス:UML/SysMLライセンス


  • UML/SysML(Rhapsody)モジュール

    Rhapsody 8.3以降の拡張子(*.rpyx)による解析に対応しました。

    ※必要なライセンス:UML/SysMLライセンス


  • UML/SysML(MagicDraw)モジュール

    MDZIP(*.mdzip)ファイルによる解析に対応しました。


    • メンバーレベルの解析に対応
    • 要素に「Requirement」が追加
    • 依存関係に「Satisfied By」が追加

    ※必要なライセンス:UML/SysMLライセンス


  • C/C++(Clang)モジュール

    Lattixオブジェクトファイル(*.lo)のデータソースからプロジェクトを作成できるようになりました。

    ※必要なライセンス:C/C++ライセンス


  • Javaモジュール

    Java 21がサポートされました。

    ※必要なライセンス:Javaライセンス

その他、拡張・改善された機能

初期レポートの追加

プロジェクト作成・更新時に、解析エラー・警告の内容や解析設定の不備などの内容がレポートとして生成されるようになりました。コマンドから実行した場合(ldcupdateコマンド実行時)には、「プロジェクト名-initialreport.txt」が生成されます。

初期レポートの内容確認画面

初期レポートの内容確認画面

フィルターの設定状態一覧

サブシステムと依存関係のフィルターの設定状態を一括で確認できるようになりました。
メインメニュー[表示]-[フィルターの設定状態]を選択した画面から、フィルターの有効/無効の確認と、各フィルター設定へ遷移できます。

フィルター設定状態一覧 画面

フィルター設定状態一覧 画面

Lattix Webの拡張機能

Lattix WebのDSMに、依存関係の方向を示す矢印が追加されました。
また、Lattix Webに同梱されているApache Tomcatのバージョンが8.5.96に更新されました。

Lattix WebのDSM画面

Lattix WebのDSM画面

Lattixドキュメントポータルサイト

メインメニュー[ヘルプ]-[Lattixドキュメントポータルサイト(英語)]から、Lattixの開発元であるCodeClinic LLC社が公開しているドキュメント(docs.lattix.com/lattix/)が参照できるようになりました。

※日本からの問い合わせは、弊社テクマトリックスで承ります。直接、CodeClinic LLC社への問合せはご遠慮ください。

Lattixドキュメントポータルサイト 遷移イメージ

Lattixドキュメントポータルサイト 遷移イメージ


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