TestRailのテストデータの活用法は?
テクマトリックス:
TestRailの標準的なレポート機能を利用いただけているということですが、より高度な分析のため、テストデータを活用して独自のレポートも作成しているとお聞きしました。
viviON 辻本様:
はい、TestRailには貴重なテストデータが溜まっているので、有効活用していますよ。
テストのリアルタイムな進捗状況はTestRailのレポートで確認しています。その上で、BIツールを使ってTestRailのテスト情報とJiraのバグ情報を組み合わせて可視化して、総合的な視点で、プロジェクト全体のサービスの品質を分析しています。
TestRailの枠組みだけでなく、プロジェクト全体のテストデータをもとにグラフ化しているので、より改善ポイントが特定しやすくなりました。
こちらのレポートを毎日更新し、プロジェクトに展開して共有しています。
BIツールで作成したレポートのサンプル。
Jiraのバグの情報と、TestRailのテスト情報を組み合わせて可視化。
テクマトリックス:
具体的にはどのような手順で運用されているのですか?
viviON 橋本様:
基本的には、日次でTestRailのテストデータをCSV出力し、整理して、AWSの「QuickSight」というBIツールに取り込んでレポートを作成しています。
日次のデータだけでなく、過去のデータもすべて出すことができるので、そちらを利用してレポートを作成することもあります。
テクマトリックス:
TestRailのテストデータをBIツールで確認する際、どのような観点で見ていますか?
viviON 橋本様:
一定期間の進捗状況をグラフで確認しています。例えば、直近1週間の進捗状況を見て、このペースで進んでいけば問題ないと判断したり、テストがブロックされて問題が起きている箇所も確認したりして、いち早く対応できるようにしています。
viviON 辻本様:
QuickSightのレポートの下部に表示されている「テスト消化状況」は、TestRailの情報です。TestRailのマイルストーンやテストラン、セクションなどの単位で情報を表示することができます。
当社では機能ごとにセクションを分けてテストを作っているので、セクションごとに情報を表示しています。各機能に対して、細分化した項目の消化状況やステータス、進捗状況などを確認できます。
テクマトリックス:
TestRailのテスト情報と、Jiraのバグ情報を合わせて、より総合的な判断ができそうですね。
viviON 辻本様:
そうですね。さまざまな視点から品質の状態を確認して、改善しています。例えば、不具合の傾向も分析しています。機能ごとやバグの分類ごとにグラフで可視化して、どこにどの程度の偏りがあるかを把握しています。品質リスクが高そうな箇所を早め早めに特定します。