最終的にTestRailを選択した理由は?
テクマトリックス:
他社ツールと比較して、TestRailを最終的に選んだ理由は何ですか?
QAエンジニア 宮城様:
TestRailのコンセプトであるテストケースの資産化は、当社の目的であるテストケースのデータベース化と合致していました。TestRailを利用することで、テストケースやテスト結果を簡単に検索でき、過去のテストケースを再利用しやすくなり、個別のテストケースの変更履歴や結果を確認しやすくなります。
他社の表計算ソフトライクのツールでも想定していた運用はできますが、多少の工夫が必要でした。スプレッドシートを使っていたため表計算形式のツールを導入するハードルは低かったのですが、移行するメリットが少ないと考えました。
TestRailはWeb上でテストにまつわる成果物を一元管理。
テクマトリックス:
TestRailは、テストケースやテスト結果などのテストに関する記録をWeb上で一元管理しますので、欲しい情報にすぐアクセスできるところが、ポイントだったんですね。
QAエンジニア 宮城様:
RFPで記載した項目を網羅したプレゼンテーションで、当社の要求を実現できることを明確に示していただいたことも、決め手になりました。
テクマトリックス:
TestRailを採用していただき、ありがとうございます。
GoogleスプレッドシートからTestRailへ移行する際に、既存のテストケースをTestRailへインポートする必要があったと思います。どのような手順で行いましたか?
QAエンジニア 宮城様:
GoogleスプレッドシートからTestRailへ移行するには、以下のステップを踏みました。
まず、TestRailで、テスト対象のアプリごとに「プロジェクト」というリポジトリを作成し、その中に「テストスイート」というテストケースをまとめたフォルダを作成しました。
次に、TestRailのフォーマットに合うように、既存のテストケースを管理しているスプレッドシートを整備しました。TestRailではテストケースの階層構造を、「セクション」を使って表現することができます。また、テストケースをTestRailに一覧表示するために、テストケースごとに「タイトル」を付ける必要もありました。このタイミングで、テストケースの内容の見直しも行いましたので、この作業が最も時間がかかりました。
最後に、整備したスプレッドシートをCSVに変換して、TestRailへインポートしました。通常業務の合間に少しずつ進めて、3,500件のテストケースを移行しました。
既存のテストケースをCSVに変換して、TestRailへインポート。
テクマトリックス:
移行作業にはどれくらいの時間がかかりましたか?
QAエンジニア 宮城様:
スプレットシートで管理していたテスト情報が整理できていれば、CSV変換とインポートはすぐに完了することができたと思います。しかし、このタイミングで既存のテストケースの見直しも行いましたので、時間がかかりました。
通常のテスト業務と並行して移行作業を行う必要もあったため、すべてのプロダクトのテストケースを移行するのに4~5カ月かかりました。