TestRailを導入した効果は?実際に工数削減できた?
- 工数削減:具体的には、定期リリース時に「10分~20分×テスト期間の営業日」の削減を実現
- 進捗管理の容易化:ダッシュボードを使って進捗や成果物の確認が一目でできるようになり、日々の作業がスムーズに
- テストケースの可視化:必要なテストケースを簡単に選択し、見やすく表示できる
- 集計誤差の解消:スプレッドシート特有の集計誤差や数式壊れの問題が解消
- テストケースの資産化:再利用や過去の結果参照がスムーズに行えるようになり、ルーティン作業から解放される
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──TestRailを導入することで、期待していたメリットを得ることができましたか?
小山様:テスト管理の工数削減を期待していましたが、実際にそのメリットを実感しています。複数のメンバーが協力してテストを実施するプロジェクトが多いのですが、TestRailのおかげで、進捗や成果物の確認が楽になりました。
──具体的に、どのような場面でメリットを感じますか?
小山様:以前は、複数のテスト担当者の進捗を把握するために、昼と夕方の毎日2回、個々のスプレッドシートを開いて、手作業で集計していました。TestRailでは進捗がダッシュボードに表示されるので、一目で確認できます。複数のプロダクトを担当していても、該当するテストを選択するだけで簡単に確認できるため、日々の作業がとてもスムーズになりました。
山谷様:未実施/パス/ブロック/リテスト/失敗といったテストのステータスを、TestRailでは俯瞰的に確認できます。個別にスプレッドシートを開いて該当部分を探す必要がなくなりました。
1クリックでステータス毎のテストケースの抽出ができる ※「Pass」ステータスのテストを抽出した結果
──スプレッドシートでも工夫して進捗グラフなどを作成することは可能ですが、TestRailのようなウェブアプリを使用すると、リアルタイムに進捗状況を確認できます。実際に、どのくらいの工数削減に繋がったのでしょうか?
小山様:プロダクトにより大小はありますが、1つのプロジェクトの定期リリース時に、「10分~20分×テスト期間の営業日」の削減ができていると思います。
──複数のプロダクトを担当されていると思いますので、かなりの工数が削減されていることになりますね。実際に使用してみて、TestRailを使う方が有利だと感じていただけた点はありますか。
山谷様:スプレッドシートでのテスト作業では、スクロールしてもテストケースが続き、特に複数端末でのテストでは表示が横にも広がっていきます。個人の感覚ではありますが辛いと感じることがありました。
今はTestRail上で、必要なテストケースがクリックするだけで見やすく表示されるようになり、とても快適に作業ができます。
小山様:スプレッドシートを使っているときは、なぜか集計が1項目だけ合わず原因を考える必要があったり、同時に編集する際に気を使ったり、修正時に数式が壊れてしまったりすることがありました。その問題がなくなったことにも恩恵を感じています。工数の削減にもつながっていると考えています。
──「スプレッドシートでありがちなストレス」から解放されたというところは、大きなメリットですね。
小山様:TestRailは、テストケースの資産化の観点でも優れています。テストケースがマスターで管理されているので、再利用や過去の結果の参照がスムーズに行えます。
スプレッドシートでは、テストケースを再利用する際にシートの複製やセルの削除・追加、計算式の修正などの作業が必要でしたが、その作業が不要になり、嫌なルーティンワークから解放されました。
テストスイート全体をベースラインとして保持する(バージョン管理する)ことができ、いつでも必要なベースラインのテストケースを使うことができる
マスターテストケースから実施するテストをフィルタリング
──例えば、条件を指定して全数テストを繰り返すこともあるのでしょうか?
小山様:プロダクトによりますが、リグレッションテストでは、すべてのテストケースを含むマスターテストケースを作成し、端末ごとに優先度に基づいて必要なテストケースを選んで実施しています。ハードウェアの仕様によって実施すべき項目をピックアップできるのは、すごく恩恵があります。
──TestRailを導入することで、想定通りにテスト工数を削減して、ストレスフルな細かな作業も減らすことができているということをお伺いできて、とても嬉しいです。
小山様:工数が削減されたので、以前は十分な時間を割くことが難しかった他の案件に取り組む余裕もできました。
TestRailを導入することで、スプレッドシートでのテスト管理の課題が解決