─── 仮にJtestを利用せず今回のプロジェクトを進めていたとしたらどのようになっていたと思いますか?
過去のプロジェクトではJacocoを利用されていたと伺いましたが、今回のプロジェクトでJacocoを利用していた場合どれくらいの工数が発生していたと予想できますか?
水野様:
Jtestを利用しない場合、過去利用していたJacocoを継続利用していたと思います。Jacocoの場合は各コンテナの実行結果のカバレッジレポートを個々に抽出して確認が必要になります。
今回は数百のコンテナを利用しているため、リグレッション期間を含め約1年間テストします。Jtestを利用しない場合、確認に多くの工数がかかっていたと予想され、約1年間で20~30人月程度がプラスで必要になっていたと思います。
─── 今回のプロジェクトではテストケース毎にコンテナを用意されていますが、そのように計画をした理由を教えてください。
水野様:
モダナイゼーションプロジェクトは短期間で実施することが基本です。そのためには、テスト環境を複数面構築して生産性を上げる必要がありました。
通常サーバー環境を大量に構築するにはインフラコストが多く必要ですし、面数が少ないと データの整合やテスト順序の制約でリグレッションテストに期間を要します。そのため、生産性およびコスト面からDockerコンテナの有効活用をする計画としました。
─── 一般的にテストエビデンスとして利用されるものとしてログの確認、スクリーンショットの取得などもあげられると思います。今回のプロジェクトで上記のような手法をとらず、カバレッジをエビデンスとして扱うことにした理由があれば教えてください。
水野様:
リライトでは現行ロジックをそのまま流用します。
そのため、テストエビデンスとして必要なログを出力するには多くのPGM改修が必要となります。修正範囲・工数を最小限に抑えテストエビデンスを取得するため、カバレッジを利用しています。

JtestとParasoft DTPを利用したカバレッジデータレポート