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導入事例高い安全性、機能性、堅牢性を兼ね備えた次世代の自動車技術の開発基盤を実現するために「C++test」が採用された理由

お客様

ウーブン・バイ・トヨタ株式会社 (旧:ウーブン・プラネット・ホールディングス株式会社)様

カテゴリ

  • ソフトウェア品質保証

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「自動運転」をはじめ、「自動車」と「IT」との高度な融合によって生みだされる新たなサービスやユーザー体験への期待は、世界的に高まる一方だ。そうした状況の中、自動車ソフトウェアの高度化は進み、より高い安全性、機能性、堅牢性が求められるようになっている。ウーブン・バイ・トヨタ株式会社(旧:ウーブン・プラネット・ホールディングス株式会社)では、これらのニーズに応える自動車ソフトウェアの開発を加速し、効率化するために、テスト工程に「Parasoft C++test」を採用している。MIRAIにも搭載した自動運転技術であるAdvanced Drive の開発での事例を紹介する。

* 資料記載の担当部署は、取材時の組織名です。

ウーブン・バイ・トヨタ株式会社様:導入事例

(左から) 鈴木 信彦 氏、板井 秀樹 氏


早い段階でのミスマッチ発見と対応で、高まり続ける「品質」への要求に応える

進歩が著しい人工知能、機械学習といった技術の応用先の中で、社会に与える影響が特に大きな領域として注目されているのが「自動運転技術を支えるソフトウェア」だ。 自動車に搭載されるソフトウェアに求められている要素として、ウーブン・プラネット Senior Engineerの鈴木信彦氏は、「高い安全性」「高い機能性」「堅牢性」を挙げる。

「自動車にとって“安全・安心”は、すべての前提となる必須要件。そのベースの上に、便利さを向上する機能性、利用環境や目的にあった堅牢性を兼ね備える必要がある。こうした要求に応えるため、自動車ソフトウェアは、複雑化と大規模化が進んでいる。1カ所のミスマッチが、さまざまな現象として現れ、影響範囲が極めて大きくなる。根本原因の特定、修正作業も長期化しがちだ。ウーブン・プラネットでは、開発上の仕様とのミスマッチを、より単純な段階で、早期発見することを目指している」(鈴木氏)

品質を確保する方策のひとつとして、同社では、一定のコード品質基準を設け、成果物がその基準に準拠しているかどうかを、テストツールを用いて逐次チェックする体制をとっている。ソフトウェアのコード品質基準としては、「MISRA」「AUTOSAR」といった業界団体が定めたガイドラインや標準規格、SEI(the Carnegie Mellon Software Engineering Institute)の「CERT セキュアコーディングスタンダード」を採用しているほか、社内コーティング規約の基準を設けている。

適切なテストツールを活用して コード品質基準のテストを自動化する

同社は、コード品質基準をチェックするテストツールとして、C++testを採用している。静的解析によるコーディングガイドラインのチェックに加え、ユニットテストツールとして、MC/DCカバレッジ(改良条件判断カバレッジ)など幅広いカバレッジが可視化できることも評価された。同社では、C++testとダッシュボード・レポーティングシステムである「Parasoft DTP」を活用して、MISRA Complianceに準拠したレポート作成も実現している。

準拠すべき基準が多くなれば、コード解析にかかる時間は長くなり、ツールからの期待しない警告が多くなる。そのため「各ルールの内容を十分に理解した上で、製品の性質に合わせたルールを選定することで、時間の短縮と、冗長な指摘の排除を行いながら、十分な品質が維持できる体制を作っていこうとしている」と鈴木氏はいう。

また指摘のノイズを減らすためにも、「静的解析ツールはエンジニアやレビュアーが人間の目で検査する時と同じような基準で解析ができることが重要であると考えている。もし、検出漏れや誤検出が多ければ、ツールがエンジニアに信用されなくなってしまい、結果的に導入の効果も薄れる。C++testは、適切なルール選定によるツール設定を行うことにより、品質を保ちながらも冗長にならないバランスが取れたツールであると感じている」

各種標準規格に対応した「C++test」で アジャイル開発プロセスに静的解析を組み込む

同社では、品質管理や監視のためのコード解析を「機械的に」「漏れなく」「速やか」に行う方針を掲げている。開発プロセスには「アジャイル型」を採用しており、継続的なテストとリリースを自動化しながら、必要な情報を迅速に共有できる環境を整えているという。

Embedded Software Engineer の板井秀樹氏は、「複数の機能が同時に 開発されている状況下で、バグの混入を極力防ぐために、コード変更に対して 幾つかの条件を課している。また、コード変更がこれら条件を満たしているかを自動的に判断し、条件を満たせば自動的にリポジトリへマージされるシステ ムを構築している。静的解析についても、条件の一つとして同様に自動化し ている」と話す。
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* 掲載日:2022年9月
* 資料記載の担当部署は、取材時の組織名です。

ウーブン・バイ・トヨタ株式会社 (旧:ウーブン・プラネット・ホールディングス株式会社)

本社:東京都中央区日本橋室町3-2-1 日本橋室町三井タワー

ウーブン・バイ・トヨタ株式会社は、トヨタ自動車株式会社のモビリティ技術を開発する子会社であり、「安全でスマートな人に寄り添うモビリティをすべての人に届ける」ことをミッションとしています。ソフトウェアプラットフォーム「Arene(アリーン)」、安全を第一においた自動運転技術、モビリティのためのテストコース「 Woven City(ウーブン・シティ)」を通じて、人々と社会に移動の自由と安全、幸せをお届けします。

お客様担当者

ウーブン・プラネット・ホールディングス株式会社※
Embedded Software Engineer
※現在はウーブン・バイ・トヨタ株式会社

板井 秀樹 氏

ウーブン・プラネット・ホールディングス株式会社※
Senior Engineer
※現在はウーブン・バイ・トヨタ株式会社

鈴木 信彦 氏

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