今まで見えなかった深掘りの数字が見えるようになり、数字への関心が増した
そのようなヒアリングを行い、導入決定から3カ月後の2017年8月ぐらいより、徐々にYellowfinで数字を見られるようになりました。
現在は通販、店舗、海外それぞれの日次、月次の売上高はもちろん、累積売上高、昨対比、予算比などが見られるようになっています。また同社メーンの販路である通販に関しては、商品の注文種別(定期、単品、お試し品)、商品別などでそれぞれ上記の数字を見ることができます。
「定期コースに関しては、さらに深掘りができるようにしました。各商品の契約口数や稼働率、解約率、また今月の注文のうち新規および既存は何人でその平均単価まで簡単に見ることができます」(本田氏)
マーケティング担当者には欠かせない、キャンペーン軸でも共通の指標で数字が見えるようになりました。
「どのキャンペーンがどのぐらいの受注につながり、さらにどのくらいの継続率になるかについても、共通の指標で可視化することができました。しかもオンラインとオフラインをわけて見ることができるのです。これまでは自分の担当する施策の評価しか見ていなかったので、相対的な評価ができるようになったと思います」(本田氏)
Yellowfin導入の目的は、数字が共通指標で見られるようにすることだったため、「今はそれが実現できました」と本田氏。「例えば施策の最適化ができ、売上が上がったというような数値的な効果はこれからだと考えています。現時点で最大の効果は、数字に興味を持ってもらえるようになったこと。そして数字に触れる機会が増えたことだと捉えています」と本田氏は力強く語ります。
数字が見えているので、思いつきで提案することもなくなった、と本田氏は言います。「そういう意味では人の成長にも一役買っているのではないでしょうか」。
その他副次的な効果として、共通指標ができたことで、全社員が施策について俯瞰で見ることができるようになったとも挙げます。例えばこれまでは同じ商品でも個人の志向や媒体の特性によって、広告にバラバラのモデルを採用しているというようなこともあったと言います。「個別最適でも全体最適ではないということに気づくことにも貢献していると思います」(本田氏)