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導入事例社内のエキスパートが高く評価した「FossID」、既存の管理プロセスへスムーズに組み入れてOSSチェック作業の大幅な効率化に成功

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株式会社セガ様

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「ゲーム」は、日本が世界で高い競争力を発揮できるコンテンツだ。「セガ」は、国内のみならず世界中で人気のあるゲームタイトルを開発している。同社では、ゲーム開発に使用するオープンソースソフトウェア(OSS)の管理を効率的に実施するためのツールとして、テクマトリックスが提供する「FossID」を活用している。採用の経緯や導入後の社内での評価について、株式会社セガ 技術本部 開発IT支援部のメンバーに話を聞いた。

株式会社セガ様:FossID導入事例

(左から) 能勢 章広 氏、中村 樹之 氏、髙橋 敦俊 氏


ゲームメーカーとしてのOSS管理に いち早く組織的に取り組んできた「セガ」

デジタル技術の進歩は、ゲームを含むデジタルエンタテインメントのビジネスモデルに変化を起こした。通信インフラとしてのインターネットの活用が進み、消費者がコンテンツを楽しむプラットフォームは、家庭用ゲーム機やアミューズメント施設から、PCやスマートデバイスへと広がりを見せている。急速に変化する技術環境や市場ニーズに対応しつつ、価値の高いコンテンツを効率的に生み出していく上で、今やOSSの活用は不可欠だ。

「かつては開発部門ごとに、製品づくりのためのインフラやツール、標準的なプロセスを決めていました。その後、時代の流れに合わせて、基本的な部分については共通化し、効率化を図る方針が出てきます。プロダクトに使用するOSSの管理についても同様で、最初は家庭用ゲーム機向けにゲームを開発する部門間で統合を図ろうとする動きがありました」

そう話すのは、技術本部の中村樹之氏である。中村氏が部長を務める開発IT支援部では、同社の開発部門が使用するサーバーやネットワークなどのシステムインフラ、開発機材、ツール類など、ゲーム開発に必要なあらゆる要素についてのサポートを統合的に手がけている。

セガで、組織横断的なOSS管理の動きが見られたのは、2003年ごろ。2006年には、社内に各部署の代表者を集めた「OSS委員会」が設置され、この委員会を中心にOSS管理の体制づくりが進められてきた。現在、OSS委員会には、各部署から約40名が参加している。

「セガでは多くの社員が開発に関わっており、OSS活用に関する知識やノウハウが各現場にあります。それらを全社的なナレッジとして蓄積しながら、使用する際のリスク判断や、コンプライアンス確保を実践していく方法を確立するのが“OSS委員会”の役目になっています」(中村氏)

旧ツールの契約変更を機に刷新を検討、OSS委員会の高評価を得た「FossID」

現在同社では、各部署でOSSを使用する場合、委員会によって承認、推奨されているものを利用することが一般的になっている。開発過程では、チームごと、あるいは開発者ごとに、適宜ツールを利用して、ソースコードに含まれるOSSをチェックするプロセスが確立されているという。

セガでは、このOSS管理プロセスに利用するツールとして、テクマトリックスが国内で販売する「FossID」を、2021年に導入した。開発IT支援部 開発サポートセクションの髙橋敦俊氏は「検討のきっかけは、以前に利用していたツールの国内販売代理店とメーカーとの契約が終了し、独自に再契約する必要が生じたことでした」と導入の経緯を振り返る。

「社内で標準的に利用しているツールについては、数年ごとに調査検証を行っており、より良いものが見つかれば移行を検討します。今回は、契約の変更を機に、改めて3社のOSS管理ツールを比較検討しました」 比較検討は、OSS委員会の有志によって進められた。実際に各ツールを使用した上で「解析精度」「解析時間」「ユーザーインターフェース」「スニペットスキャンの使い勝手」「コスト」といった評価項目ごとに採点を行ったという。最終的な合計点を参考に議論を行ったが、その際、FossID への評価は「他のツールよりも頭一つ抜けて高かった」と髙橋氏は話す。

セガでは、OSS管理のプロセスを長い時間をかけて確立してきており、FossIDは、あくまでもコードチェック効率化ための手段に位置づけられる。開発IT支援部開発サポートセクションでテクニカルリサーチャーを務める能勢章広氏は、「ツールを他のものに変えたとしても、管理プロセスやワークフロー全体への影響は、それほど大きくありません。そのため、純粋にパフォーマンスや機能性、コストなどを評価軸にツールを選定しました」と話す。

スキャンにかかる時間が大幅に削減 クラウド化により運用管理も効率的に

FossIDについて、OSS 委員会で、特に高く評価されたのは「スキャンのパフォーマンス」だったという。以前のツールは、オンプレミスで運用されており、複数のプロジェクトで同時にコードスキャンを実施する場合などに、レスポンスが大きく悪化するケースもあったという。
「以前はサーバーのスペックを上げてパフォーマンス問題に対応していましたが、それでも遅いときには、出力に12 時間以上かかるケースがありました。FossID への移行後は、ほとんどのケースで数分から、長くても10 分程度で結果が出ています」(能勢氏)

また、OSSのソースコードから、一部分のみをコピーして利用した場合でも検出が可能な「スニペットスキャン」の精度の高さも、チェック作業の効率化に寄与しているという。

「利用状況を見ると、パフォーマンスが向上したことや、チェックの効率が上がったことで、開発チームやプログラマーが、以前よりも多くスキャンを実行している傾向が見られます。チェックをより手軽に、高い頻度で行えるようになったことで、問題の早期発見による手戻りの削減や、ガバナンスの向上といった効果が期待できます」(髙橋氏)加えて、ツールを管理する立場としても、FossID への切り替えにより、運用の効率化が可能になったとする。以前のツールは、ナレッジベースもオンプレミス側で管理する必要があり、四半期に1 回程度、テラバイト級のデータを手作業で更新する必要があったという。FossID では、ナレッジベースの更新はクラウド側で自動的に行われるため、そうした作業は不要になっている。(※クラウドに送るデータは、ハッシュ化するためセキュリティ上問題のないものになっている。)

FossID導入から2 年以上が経過しているが、同社では、その機能について「十分に満足している」と中村氏は評価する。

「エンドユーザー、特に“OSS 委員会”のメンバーは技術面のエキスパートであり、もし、何らかのフラストレーションがあれば、かなり強く意思表示をします。現時点でネガティブな意見が出てきていないということは、ツールの機能や性能に満足しているということだと思います」(中村氏)

テクマトリックスの迅速なサポートを評価 グループにおけるOSS活用への貢献も視野

同社では、テクマトリックスのサポート体制についても、高く評価している。

「FossIDの全社導入にあたり、部署やプロジェクト単位での細かいアクセス権の設定や、Active Directory連携の実現など、技術面でいくつかの要望がありました。テクマトリックスにそれらを伝えると、開発元へのエスカレーションなども行いながら、迅速に対応を行ってくれました。そのおかげもあり、スムーズに導入が進んだと感じています」(能勢氏)

セガでは、これまでに構築してきたOSS管理のスキームや、蓄積しているOSS活用の知見を、希望するグループ企業へも共有し始めている。リクエストがあれば、FossID活用のノウハウを含め、OSSの知見を共有することで、グループ全体のOSS活用レベルの向上へ貢献することも視野に入れているという。

「OSSをプロダクトの中でどう取り扱うかについては、企業ごとに、それぞれの判断基準やルールがあるべきだと思います。企業グループとしては、根幹となる基本的な認識を共有しつつ、個々のOSSについての詳細な調査や最終判断は、各社で行っていく形が妥当でしょう。しかし、OSSの技術的な詳細や文化的背景については、スキルを持たない人が調査結果だけを見ても、判断を誤る可能性があります。そうした際に、リクエストがあれば、セガが集約してきたノウハウを、各社の事情に応じて柔軟に提供できるような体制づくりをできればと考えています」(能勢氏)
事例の続きは、資料ダウンロードのお申し込みをお願いいたします。



* 掲載日:2023年9月
* 資料記載の担当部署は、取材時の組織名です。

株式会社セガ

本社:東京都品川区西品川一丁目1-1 住友不動産大崎ガーデンタワー
設立:1960年6月3日
資本金:1億円(2023年3月末現在)
従業員数:3,459人(2023年3月末現在)

1960年に日本娯楽物産株式会社として設立。2000年に株式会社セガに商号変更。2004年にサミー株式会社と経営統合し、現在はセガサミーグループにおけるエンタテインメントコンテンツ事業の中核会社として、家庭用ゲーム機、PC、スマートデバイス向けのゲーム、アーケードゲーム、プライズやデジタルサービスなどの企画・開発・販売・運営を手がける。

お客様担当者

技術本部
開発IT支援部 部長
開発サポートセクション セクションマネージャー

中村 樹之 氏

技術本部
開発IT支援部
開発サポートセクション

髙橋 敦俊 氏

技術本部
開発IT支援部
開発サポートセクション テクニカルリサーチャー

能勢 章広 氏

本件についてお問い合わせ

  • テクマトリックス株式会社
    東京本社

    ソフトウェアエンジニアリング事業部

    03-4405-7853

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