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導入事例BIGLOBEのクラウドシフトを支えるCohesity。ランサムウェアからの復旧機能を備えたモダンデータ管理プラットフォームの提供と運用コストの変動費化を実現

国内屈指の大手ISPとして個人向けから法人向けまで多彩なサービスを提供しているBIGLOBEは、コスト削減とバックアップ/リストア時間の短縮を目的に、Cohesityへの移行を決定した。

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ビッグローブ株式会社様

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IGLOBEのクラウドシフトを支えるCohesity。ランサムウェアからの復旧機能を備えたモダンデータ管理プラットフォームの提供と運用コストの変動費化を実現

サブスクリプションライセンスによりバックアップ運用コストを変動費化したい

国内でも最古参のISP(インターネットサービスプロバイダー)の1社であるBIGLOBE。光接続からモバイル(格安SIM・格安スマホ)などの個人向けサービスはもとより、インターネット回線をはじめとする接続サービスやクラウドホスティング、CMS(コンテンツ管理システム)など法人向けのサービスを多数提供し、「お客さま一人ひとりの“かなえたい想い”を実現するサービスパートナー」として事業を拡大している。

最近では、毎月のモバイル通信の基本料金の一部が教育支援、健康支援、海洋保全、医療支援、環境保全のうちの任意の分野にドネーション(寄付)される新サービス「donedone」や、全国の温泉地と共創してワーケーションをプロデュースする「ONSEN WORK」といった取り組みでも注目を浴びている。

こうしたBIGLOBEの多彩なサービスや社内業務システムを運用しているのが、オンプレミスのデータセンター(BIGLOBEデータセンター)とAWS(Amazon Web Ser vices)をはじめとしたパブリッククラウドをシームレスに連携させたハイブリッド環境だ。

ビッグローブ 基盤本部 クラウド技術部 グループリーダーの石下 隆一氏は、「元々はすべてのサービスや社内業務システムをオンプレミスで運用してきましたが、急激な需要変動への対応やコスト最適化などの観点からどうしても限界があり、2018年頃から積極的なクラウドシフトを進めている過程にあります」と語る。

バックアップソフトもその対象だ。これまでオンプレミスで運用していたバックアップソフトにEOL(サポート終了)が迫ったのを機に、BIGLOBEはAWS上で運用可能なバックアップ基盤への刷新を決定。2022年1月より導入・移行プロジェクトを開始した。

「お客さまニーズの変化に伴い新陳代謝が急速に進む多様なサービスのデータ保護を確実に行えるバックアップ体制の強化を図ります。加えてサブスクリプションライセンスで利用できる最新バックアップソフトへ乗り換えることで、運用コストを変動費化させたいと考えました」と石下氏は、その狙いを示す。

新たなバックアップ基盤に求めたマスト要件

ただしバックアップソフトをリプレイスした場合でも、既存ユーザーに対するサービスレベルは確実に維持しなければならない。今回のプロジェクトで主導的な役割を果たしたSIパートナー、CTCシステムマネジメントの和田 政彦氏は、この点を強く留意して臨んだ製品選定の方針を次のように語る。

「新しいバックアップソフトで絶対に満たさなければならないのは、『データベースのバックアップ/リストアができる』、『仮想マシンのバックアップ/リストアができる』、『NAS上で運用している膨大なファイルをクラウド上の安価なストレージに移行し、長期間にわたるアーカイブ保存ができる』の大きく3つです。これをマスト要件として、複数のバックアップソフトの比較検討を行いました」

この結果としてBIGLOBEが最終的に導入を決めたのが、テクマトリックスから提案されたモダンデータ管理プラットフォーム「Cohesity」である。

他社のバックアップソフトでもデータベースや仮想マシンのバックアップ/リストアには対応することができたが、特に大きな差があらわれたのはNAS上のファイルのクラウドへのアーカイブ保存である。

「他社のバックアップソフトでもできないわけではありませんが、システム連携のための個別の設定変更や作り込みが必要となります。これに対してCohesityはAWSをはじめとするクラウドのS3/NFS互換のスト レージをターゲットとして、自動的にデータを階層化することが可能です。CohesityのNAS領域をマウントするだけでファイルをそのままクラウドに移行できるCohesityの利便性は、他社製品を圧倒していました」(和田氏)

また、マスト要件以外でもCohesityは、バックアップ環境の改善に大きく寄与することが期待された。可用性の向上もその1つである。

「実はこれまで利用してきたバックアップソフトはシングルノードでの運用しかできず、すなわちそのノードに障害が発生するとバックアップが正常に取得できなくなる問題を抱えていました。これに対してCohesityは冗長構成をとることで、バックアップ漏れのリスクを大幅に低減することができます」(和田氏)



Cohesity導入事例:システム相関図

Cohesity選定の決め手となった手厚いサポート

Cohesity導入事例:株式会社ビッグローブ株式会社

BIGLOBEがCohesityを採用するにあたり、決め手となったポイントとして挙げるのがテクマトリックスのサポート体制である。先に述べたノード障害の問題からも言えるように、BCP(業務継続計画)の観点からデータ保護の重要性がますます高まる中、いまやバックアップは“止められない業務”となっているのだ。

「契約上の保守サポートはあくまでも平日昼間の対応ですが、テクマトリックスの営業担当者から『業務に支障を及ぼしかねないクリティカルな問題が発生した場合には、時間帯を問わずに対応することを私たちは基本ポリシーとしている』という言葉をいただき、とても心強く感じました」(和田氏)

さらにテクマトリックスによるサポートは、Cohesityの技術面・操作面に関しても広く及んでいる。BIGLOBEは2022年の2月から要件定義と並行してCohesityのPoC(概念実証)を開始したが、そこでも手厚い支援があった。

「まったく前提知識のない状態からCohesityのPoCを始めたため、最初のうちは基本的な操作にもつまずきました。たとえば仮想マシンのバックアップもうまくいかず苦心しましたが、そんな場面で手を差し伸べてくれたのが、テクマトリックスの技術担当者です。本来であれば、Cohesity社に直接問い合わせるべき細かな技術的な内容についても、親身になって受け止めて調査し、的確な回答を返してくれました。聞くところによるとテクマトリックス自身もCohesityを社内利用しているとのことで、実務を通じて磨かれた知見に基づいた問題の解決策やアドバイスに何度も助けられました」(和田氏)

「こうしたテクマトリックスのサポートがあったからこそ、私たちは『Cohesityなら問題なく活用していける』という確信を持つことができました。逆に言えば、テクマトリックスの存在と力添えがなければCohesityの導入はもっと迷っていたかもしれません」と石下氏も強調する。

Cohesity導入事例:株式会社ビッグローブ株式会社

Cohesityによってもたらされたバックアップ基盤刷新の5つの効果

Cohesity導入事例:ビッグローブ株式会社2022年5月にCohesityを正式導入したBIGLOBEは、約1ヶ月の短期間で環境構築を終え、同年6月より運用を開始した。

もっともバックアップ対象とするシステムは、前述したとおりBIGLOBEの多彩なサービスから社内業務システムまで及んでおり、データの総容量は300テラバイトを超えるため短期間では移行は完了しない。したがって一時的に、旧バックアップソフトとCohesityを並行稼働させた。

「データベースのバックアップについてはまだしばらく並行運用を続ける必要があり、ある程度のデータの世代数がたまった段階でCohesityに切り替えました。また、もともと旧バックアップソフトがAWSのS3ストレージに保存していたバックアップデータも100テラバイト程度の容量があります。こちらのデータについては手動でCohesityの領域にコピーする必要があり、それをスムーズに移行することができました。」(和田氏)

ただ、こうした移行作業のかたわらでもCohesityにはすでに多くの導入効果が見えてきた。そのうちの主なものを挙げておきたい。

1つめは、バックアップ/リストア時間の短縮だ。Cohesityは旧バックアップソフトに比べてパフォーマンスが大幅に向上しており、バックアップ時間は従来の半分以下に短縮されている。「これまで幸いなことにデータ喪失などのインシデントは発生していないため実際に試したことはありませんが、同様の効果はリストア時間の短縮でも期待でき、最短時間による復旧を図ることができます」(石下氏)

Cohesity導入事例:Cohesityバックアップ概要

ビッグローブ株式会社

商 号:ビッグローブ株式会社
資本金:2,630百万円
設 立:2014年4月
従業員:550名
住 所:東京都品川区東品川4-12-4 品川シーサイドパークタワー
事業概要:インターネット等のネットワークを利用した情報サービスの提供および、これに付帯または関連する一切の業務

お客様担当者

ビッグローブ株式会社
基盤本部 クラウド技術部
グループリーダー

石下 隆一 氏

CTCシステムマネジメント株式会社

和田 政彦 氏

本件についてお問い合わせ

  • テクマトリックス株式会社
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