CASE STUDY 導入事例

3Dアニメーション制作にEMCアイシロンを活用 高い性能と拡張性を活かし快適な業務環境を実現

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東映アニメーション株式会社様

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■課題

日本を代表するアニメーション制作会社である東映アニメーション株式会社では、最先端の3DCG技術を積極的に取り入れている。
初期には作品内の限られたパートで用いられていた3DCGだが、近年ではそのボリュームも増大。上映時間が90分を超えるフル3Dアニメーションの劇場作品まで作られるようになった。こうした変化に伴って、制作用ストレージの容量も次第に逼迫。性能面でも不満が生じるようになっていた。そこで同社では、今後のアニメーション制作業務を支える新たなストレージの導入に着手した。

■EMC isilonのメリット

東映アニメーション株式会社では、以下のような理由からEMCアイシロンを採用した。
  • 大容量3DCGデータを快適に活用できる高いパフォーマンス
  • データ増加にも余裕で対応できる柔軟なスケーラビリティ
  • 重要コンテンツの保存に欠かせない高い信頼性・可用性

フル3D作品の制作を契機にストレージ環境の刷新に着手

今や日本の重要産業の一つに数えられるアニメーション。国内はもとより、世界中の国々で数多くのファンを獲得している。こうした隆盛の礎を築いてきた企業が、日本有数のアニメーション制作会社である東映アニメーションだ。同社ではこの分野におけるリーディング カンパニーとして、現在もハイクオリティなアニメーション作品を世に送り出し続けている。

その同社が近年特に力を入れているのが、3Dアニメーションの活用である。同社 製作本部 デジタル映像部 プロダクションマネージメント課 ラインプロデューサー 野島 淳志氏は「当社には約60年におよぶ手描きアニメーションの歴史がありますが、その一方で3Dアニメーションが利用される割合も年々増加しています。最初はシーンを構成する一要素として利用されていたものが、次第に5分、10分と時間も増加し、描かれる内容もどんどん複雑になっています」と説明する。

こうした変化に伴って、3Dアニメーション制作用に導入したストレージへの負担も増大。容量・性能の両面で、そろそろ限界が見え始めてきた。同社 製作本部 デジタル映像部 システムテクノロジー課 システムアドミニストレーター山下 浩輔氏は「この状況を決定付けたのが、2014年公開の映画『聖闘士星矢 LEGENDof SANCTUARY』です。この作品では90分を超える映像をすべてフル3Dアニメーションで描くため、既存ストレージでの対応は無理だとの結論に至りました」と語る。

圧倒的なパフォーマンスを評価しEMCアイシロンを新たに採用

ストレージへの要求が厳しさを増す裏側には、同社ならではの3Dアニメーション制作プロセスがある。同社では作品に使用されるデータをすべて一つのストレージに格納し、そこに制作スタッフ全員がアクセスする方式を採用している。このため、3Dアニメーション制作のボリュームが増えるほど、どんどんストレージへの負荷も高まってしまうのだ。

こうした厳しい要件を満たせる製品として新たに導入されたのが、EMCのスケールアウトNAS「EMCアイシロン」である。山下氏はその理由を「アイシロンは映像業界での実績も豊富な製品ですので、我々もかねてより強い関心を持っていました。今回のように90分を超える劇場作品を作るとなると、並のストレージではとても対応できませんから、今こそアイシロンを選ぶべきだと考えたのです」と説明する。

実は同社では、以前にもアイシロンの導入を検討したことがあり、テクマトリックスの支援を得 て性能ベンチマークも実施している。その際に、他社製品の2倍以上のパフォーマンスを叩き出 した点が強く印象に残っていたという。「こうした経緯があるため、今回の導入にあたっては、他社製品は全く眼中にありませんでした」と山下氏は続ける。

今回、映画『聖闘士星矢 LEGEND of SANCTUARY』用のストレージに採用されたアイシロン製品は、性能と容量のバランスに優れた「Isilon X200」が5ノード。これをすべて同作品専用のストレージとして利用し、効率的な3Dアニメーション制作の実現に役立てられている。そのパフォーマンスも期待通りだったとのこと。山下氏は「当社では二百数十台のサーバーで構成されたレンダリングファームを構築しており、3DCGの描画計算を行う際にはこの二百数十台のサーバーが一斉にストレージにアクセスします。
しかし、これだけの負荷に対しても、アイシロンは余裕で応えてくれますね。ユーザーの評判も上々で、制作終了後に別のストレージ環境を使うことになったスタッフから『こちらのストレージは遅くて困る』と苦情が来たほどです」と語る。

テクマトリックスの提案や導入支援にも、高い評価が寄せられている。山下氏は「当社の場合 は利用用途が一般的な企業システムとは異なるので、他のSIerが持ってくるようなありきたりの製 品ではなかなか業務にフィットしない。その点、テクマトリックスはニーズに合った提案を行ってくれた上に、検証作業なども支援してもらえて非常に助かりました」と語る。

EMCアイシロン 筐体

容量増設にもスピーディに対応 40人分のキャラクターを快適に動作

アイシロンの導入効果を高く評価した同社では、さらに2015年3月公開の劇場作品「映画プリキュアオールスターズ 春のカーニバル♪」でもIsilon X200の採用を決定した。

野島氏はその理由を「プリキュアシリーズは10年以上の歴史を誇る人気作品であるため、劇場版に登場するキャラクターも年々増えています。前作でも35人のキャラクターが登場しましたが、本作ではさらに増えて総勢40人のキャラクターを3Dアニメーションで動かさなくてはならない。データ容量やファイル数も膨大になることが予想されたため、プリキュアもアイシロンで作らせて欲しいと要望を出したのです」と語る。

前作までは通常のNAS製品を利用していたため、作業効率の低下を招くような場面も見られたとのこと。たとえば、3Dアニメーション制作用ツールには、一つのシーンを作るにも単一ファイルだけでは完結しないという特性がある。キャラクター本体だけでも本番用データ、動きを確認するための簡素化データと複数のデータがある上に、質感を付けるためのテクスチャーファイルや背景データなど、様々な種類のデータを作業環境に読み込まなくてはならない。

「以前は読み込み時間だけでも20分以上掛かってしまうデータもあったため、朝スタジオに出社しても即座に業務に取り掛かることができなかった。これではとても効率的な作業は望めません。クリエイターの制作意欲を維持する上でも、今回はアイシロンのような高性能・大容量ストレージが必須だと考えました」と野島氏は続ける。

また、アイシロンの高いスケーラビリティも、採用の大きなポイントとなった。3Dアニメーションは特に大容量が要求される分野であり、先に制作された映画『聖闘士星矢 LEGEND of SANCTUARY』でも、総データ容量は「作業用の中間ファイルなどを全部捨てても約90TB」(山下氏)に達している。今回の新作劇場版プリキュアでは、さらに容量が増えることが想定されたが、新たに5ノードのIsilon X200を追加することで容易に対応できたのだ。「こうした柔軟さは、やはりスケールアウトNASならではの良さですね。増設作業も非常にスムーズに進められました」と山下氏は満足げに語る。

運用管理の効率化にも貢献 重複排除機能の活用も視野に

アイシロンのアプリケーションソフトに対しても、高い評価が寄せられている。「一つの作品に参加する3Dアニメーションスタッフの数は50人~100人に上るため、ストレージによっては特定ノードにアクセスが集中するとデータが詰まってしまう場合があります。その点アイシロンは、『SmartConnect』で効果的に負荷分散が行えますので、常に快適なレスポンスが得られますね」と野島氏。山下氏も「データバックアップについても、従来のテープバックアップを廃止して『SnapShotIQ』に切り替えています。以前はデータ容量が多すぎて時間内にバックアップ作業が終わらないこともありましたが、現在ではこうした問題も解消。2週間・14世代分のスナップショットを保持して、データ保護や誤消去などへの対応を行っています」と続ける。

また、アイシロン最大の特長であるワンファイルシステムも、運用管理の効率化に大きく貢献。山下氏は「Windowsファイルサーバーのように最大ボリューム容量制限の厳しいシステムだと、制作途中に収まりきらなくなったデータを複数のボリュームに分けたり、データのパスを切り直したりと、とかく面倒な作業が付きまといます。アイシロンはこうしたことを全く気にせず、どんどんデータを保存していけるので便利ですね。ちなみに当社では、メタデータを高速なSSD上に配置していますので、ファイルの総数や容量を確認する作業も非常にスピーディです」と語る。

アイシロンを採用したことで、新作劇場版プリキュアの制作も快調に進行。「今回のプロジェクトでは、ソフトウェア環境の改善や体制の見直しなども実施しましたが、肝心のストレージに問題を抱えていたのでは、こうした取り組みも意味を成しません。トラブルもなく快適に作業を進められたのも、アイシロンのおかげですね」と野島氏はにこやかに語る。

4K時代の到来を迎えて、3Dアニメーションデータはさらに大規模化することが予想されている。同社ではアイシロンの重複排除機能なども活用し、より最適な制作環境を作り上げていく構えだ。東映アニメーションの新たな歴史を、今後もアイシロンとテクマトリックスが支え続けていくのである。

EMCアイシロン 東映アニメーションデジタル映像部 光が丘スタジオNW概要図

EMCアイシロン 東映アニメーションデジタル映像部 光が丘スタジオNW概要図

東映アニメーション株式会社

お客様担当者

東映アニメーション株式会社
制作本部
デジタル映像部
プロダクションマネージメント課
ラインプロデューサー

野島 淳志 氏

東映アニメーション株式会社 制作本部 デジタル映像部 システムテクノロジー課 システムアドミニストレーター

山下 浩輔 氏

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