CASE STUDY 導入事例

ファイル無害化自動連携ソリューションの導入によりインターネット分離により生じた業務の不便さを解消

お客様

鹿児島県志布志市様

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鹿児島県志布志市は、インターネット分離後のネットワークをまたぐファイル交換を安全に実施するために、ファイル交換アプライアンス「FileZen」とファイル無害化ツール「VOTIRO Secure Data Sanitization(SDS)」を導入した。さらにユーザーの利便性を考慮してテクマトリックスの自動連携ソリューション「Votiro Auto Suite for FileZen」を採用。業務効率性を損なうことなく安全にファイル交換できる仕組みが構築できた。

鹿児島県 志布志市

ネットワーク分離後の業務効率性に課題

鹿児島県東部、大隅半島の太平洋側に位置する志布志市。志布志湾に面する同市には古く平安時代から港が置かれ、海上交易が盛んになった江戸時代以降は南九州随一の港町として発展してきた。現在も国の中核国際港湾・志布志港が設置されており、南九州地域における海の玄関口として重要な役割を担っている。

2006年1月に旧曽於郡松山町、志布志町、有明町の3町合併によって誕生した志布志市では、合併直後から情報システムの整備に積極的に取り組んできた。特にユーザーである市職員にとって利便性の高いシステムを追及し、基幹系システムにもインターネットにも1台の端末からアクセスできる環境を構築してきたという。

ところが、2015年11月に総務省が通達した「自治体情報システム強靭性向上モデル」により、事情が一変する。自治体の庁内ネットワークをインターネット接続系とLGWAN(Local Government Wide Area Network=総合行政ネットワーク)系、および個人番号(マイナンバー)利用事務系の3つに分離することを示した同モデルに従い、ネットワーク分離に取り組むことを余儀なくされたのだ。志布志市の情報システムを担当する情報管理課 電算係長の平野 勇氏は、こう振り返る。

「志布志市はこれまで、ユーザーの利便性を第一に考えながら情報システムを整備してきました。それが総務省と鹿児島県からの通達によって、端末を含むネットワークの物理分離を実施することになり、業務効率性の面で支障を来すようになりました」(平野氏)

志布志市では、自治体情報システム強靭性向上モデルが通達されてからすぐにネットワークの物理分離に着手。インターネット系ネットワークの共用端末を部署単位に1台ずつ配備し、インターネットメールなどの外部とのやりとりをこの端末から行う予定だった。そのためにユーザーの利便性が大きく損なわれてしまうと考えた。

ネットワーク分離の決定後に情報管理課 電算係に異動し、前任者の業務を引き継いだという電算係長の平野 勇氏は「ファイル交換を行う際にはセキュリティUSBメモリにファイルを移して端末から端末へ移動しなければならず、市職員からは『いつまでこの状態が続くのか』という苦情の声が寄せられるほど不評でした。そのため業務効率性を向上させる取り組みは、急務となっていました」と話す。

ファイル交換を安全に行うためのソリューションを導入

このような課題を抱えていた志布志市では、最初に通信事業者が提供するクラウドサービスを利用したインターネット分離方式に切り替え、1台の端末から庁内ネットワークにもインターネットにもアクセスできるようにすることを検討したという。だが、この方式に切り替えるには、年間1千万円以上という高額な経費がかかることが分かり、導入を断念せざるを得なかった。

そうした中、鹿児島県大隅地域の4市5町で構成する基幹系システムの共同利用に関する協議会に参加した際に、隣接する大崎町の取り組みを知ったという。

「大崎町ではネットワーク分離と業務効率性を両立するために、VDIシステムを導入して1台の端末を使って業務を行っているという話を聞きました。そこで大崎町と取引関係にあったシステムインテグレータのブレスを紹介してもらい、志布志市に最適な施策を検討することにしました」(栁澤氏)

志布志市から相談を受けたブレスでは、志布志市が望む要件を考慮しながら最適なネットワーク分離の方法を検討した。その結果、VDIシステムを導入してネットワークを論理分離し、1台の端末からネットワークを切り替えながら利用することにしたという。ただし、ネットワークの論理分離だけでは、ネットワークをまたいだファイル交換の利便性や安全性に課題が残る。そこでブレスが志布志市に提案したのが、ファイル交換アプライアンス「FileZen」だった。

「ファイル交換を実現するソリューションはいくつもありますが、その中でもFileZenは、最も直感的に操作できるソリューションです。またLGWAN系ネットワークとマイナンバー系ネットワークの間でファイル交換を行う際には、管理者の承認が必要である旨がガイドラインに示されているため、その機能を備えたFileZenが最適だと考えました」(ブレス システムソリューション部 船津 一雄氏)

さらにブレスでは、FileZenと組み合わせて利用するファイル無害化ツールとして「VOTIRO SDS」の導入を提案した。

「ファイル交換を安全に行うには、ファイル無害化を実行する必要があります。ただしPDFや画像に変換して編集できないツールでは意味がありません。そこでファイル形式を変えることなく無害化するツールとして、VOTIRO SDSの導入をお勧めしました」(船津氏)

ブレスからの提案を受けた志布志市では、業務に沿った運用が可能かどうかを慎重に検討。要件が叶うソリューションと判断し、2017年3月に導入を決定した。

さらにFileZenとVOTIRO SDSという別々のソリューションを自動連携させるために、テクマトリックスの「Votiro Auto Suite for FileZen」も同時に導入することになったという。

ファイル交換を安心して行えるという効果が得られる

志布志市が導入したFileZenとVOTIRO SDS、Votiro Auto Suite for FileZenによるファイル交換・ファイル無害化の仕組みは、2017年6月に実運用を開始した。運用管理を担当する情報管理課 電算係 主任主査 加治木 梢氏によると、ユーザーはこれらのツールを使っていると意識することもなく、ブラウザ経由でファイルをやりとりしているという。

「現場のユーザーにはファイルを無害化しているという話もしましたが、特に意識せずLGWAN系ネットワークとインターネット系ネットワークのファイル交換に利用しています。マイナンバー系ネットワークとのファイル交換だけは管理者の承認が必要になるため、そのときにはシステムから管理者宛に通知メールを自動送信し、確認の上承認するというワークフローにしています」(加治木氏)

ファイル交換の際に行われるファイル無害化処理のパフォーマンスについても、まったく問題のないレベルだという。

「VOTIRO SDSはファイル無害化の処理数が決まっているので、それに合わせてVotiro Auto Suite for FileZenでチューニングを行っています。そのため、特にパフォーマンスが問題になることはありません」(加治木氏)

導入したことによる最大の効果は、ファイル交換に安心感を持てるようになったことだという。

「これまでファイル交換に利用していたセキュリティUSBメモリとは違い、持ち運んでいる最中に紛失したり情報漏えいしたりするリスクがないので、ファイル交換を安心して実行できるようになりました。ファイル無害化後もファイル形式がそのままなので、PDFや画像に変換する他のソリューションのように使い勝手を損なうこともありません。私たちが目指していた『ユーザーにとって利便性の高いシステム』は、実現できていると考えています」(栁澤氏)

今回のシステム導入はブレスが一括して請負っており、志布志市に対するサポートもブレスが担当した。そのブレスでは、テクマトリックスの構築支援体制、運用後のバックアップ体制について高く評価している。

「志布志市のシステム導入にあたっては、ブレスのエンジニアが2名体制で構築支援を行いましたが、テクマトリックスは常に先回りをして情報提供してくれたため、3カ月という短期間のうちに運用を開始することができました」(船津氏)

志布志市では、ファイル交換・ファイル無害化の仕組みを運用したことによって、ネットワーク分離の施策は一段落したという認識だ。今後は、セキュリティ対策やテクノロジーの進化に伴う環境の変化を注視しながら、情報システムの整備に取り組んでいく考えだという。

概要図

概要図

Votiro Auto Suite for FileZen 概念図

Votiro Auto Suite for FileZen 概念図

鹿児島県志布志市

鹿児島県の最も東、大隅半島の付け根に位置する市。南に太平洋・志布志湾が広がり、東は宮崎県に隣接している。人口は約3万2,000人(2017年11月現在)。志布志港を中心とする海運の物流拠点である一方、恵まれた自然環境により農業・林業・漁業なども盛ん。志布志市を含めた大隅地方は養鰻業(うなぎの養殖)が国内最大級の規模を誇るほか、鹿児島黒毛和牛や鹿児島黒豚の産地としても有名。

鹿児島県志布志市 特産品志布志市は、黒潮源流の恵みにあふれる自然豊かな食材の宝庫です。特に霧島山系由来の地下水がシラス台地を通して豊富に湧き出ており、鰻の養殖には最高の環境が整っています。使用する水は全て地下水。人が飲める程の綺麗な地下水を養殖に使用することで臭みがなく、美味しい鰻を育てることができるのです。

お客様担当者

志布志市
情報管理課
電算係長

平野 勇 氏

志布志市
情報管理課
電算係
主任主査

栁澤 拓 氏

志布志市
情報管理課
電算係
主任主査

加治木 梢 氏

株式会社ブレス
システムソリューション部

船津 一雄 氏

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    東京本社

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