C++test2020.2の新機能・改善点

静的解析、動的解析ともに大型アップデートを実施:AI分析サポート、カバレッジアドバイザー機能の追加

C++test 2020.2のバージョンアップで、C++testの静的解析と動的解析にそれぞれ強力なサポート機能が追加されました。

【C++test 2020.2の新機能・改善点】 【Parasoft DTP 2020.2 の新機能・改善点】

カバレッジアドバイザー機能の追加

 
ソースコードの任意の行に対するワンステップの操作で、その行のカバレッジを満たすのに必要なテストのパラメーターや事前条件を把握できるカバレッジアドバイザー機能が追加されました。 パラメーターと事前条件を即座に把握できるため、ユーザーのテストに掛かる時間や労力を大幅に削減できるようになります。

Dockerコンテナを用いたテスト環境のインテグレーションが簡略化

 
Dockerコンテナへのインテグレーションが簡略化されました。Dockerを使って開発環境を共通化している現場では、開発環境と合わせてテスト環境も容易に共通化できるようになりました。開発環境に加えてテストツールも含むDockerイメージを用意しておくことで、開発者はテストツールの諸設定を行うことなく、すぐに静的解析・単体テストを実施できるようになります。また、ホスト環境上のC++testからDockerコンテナ上の開発環境を利用することも可能であり、Dockerコンテナとの柔軟なインテグレーションができます。

MISRA C:2012 Amendment 2への完全対応

 
2020年2月、C11の利用を考慮したMISRA C:2012 Amendment 2がリリースされましたが、C++testのルールセットも追従して完全に対応しました。 前バージョンでMISRA C:2012に完全対応していますが、今回のバージョンでMISRA C:2012の改訂版であるMISRA C:2012 Amendment 2にも完全対応しました。
また前バージョンにて対応を大幅に強化したAUTOSAR C++14 Coding Guidelineについても、さらなる網羅率の向上と解析の精度改善が行われました。

最新の開発ワークフローへのインテグレーション

 
最新の開発ワークフローに統合するための拡張が行われました。即時フィードバックのための解析スコープ自動設定、当面の問題に集中するためのフィルター、抑制/逸脱の共有や引継ぎを容易にする新たな抑制管理機能が搭載されました。
こちらの機能はブログで紹介しています。

Modern C++サポートの拡張

 
言語対応としては、C++17やC++20にも対応し、解析やテストが実行できるようになりました。ここ数年で急速に進化が進んでいるC++言語の最新の規格をサポートします。大規模化、複雑化が進む車載ソフトウェアを始めとして、組み込みソフトウェアでも採用が進むC++言語での開発を支援します。

サポート環境の追加

 
Vx-toolset for TriCore C/C++ Compiler 6.3、Wind River Clang 8.0.x、ARM Compiler 6.14、Clang C/C++ Compiler v 10.0(x86_64)、GNU GCC 10.x(x86_64) ※Linuxのみ、IAR Compiler for ARM v. 8.50x、Metaware DesignWare ARC C/C++ Compiler P-2019.09などのコンパイラが正式サポートに追加されました。また、軽量なエディタであるVisual Studio Codeへのプラグインがサポートされました。これにより、開発者は普段コーディングしているエディタ上でC++testの解析を実行し、結果を確認して問題を修正できるようになりました。

Parasoft DTP 2020.2 の新機能・改善点

機械学習による解析結果の確認を支援する機能が追加

 
静的解析で検出された違反に対して、修正するべきかどうかの予測を行うAIサポート機能が追加されました。過去の静的解析の違反に対するユーザーのアクションなど複数のデータを組み合わせた分析をツールが行い、静的解析の各違反に対して、修正するべきかどうかの予測を行います。これにより、人による違反の仕分け作業が軽減され、違反を確認・修正するプロセスを効率化することができます。また、この機能は違反の仕分けを続けることで徐々に改善されていくため、学習データを積み重ねた分だけ、プロジェクト特有の習慣を考慮した予測ができるようになります。

AI分析サポート

AI分析サポート

CWEコンプライアンスパック機能の追加

 
MISRA C:2012、CERT C/C++、AUTOSAR C++14 Coding Guidelineに加えて、CWEでもガイドラインに則った遵守サマリーレポートや逸脱のレポートを確認できるようになりました。ガイドラインの遵守状況の説明責任を果たすことが容易になるだけでなく、非適合箇所を早期に特定し必要な措置を講ずることにより、欠陥のあるソフトウェアに関連するビジネスリスクを排除することが可能になります。
※コンプライアンス関連機能の使用には専用のライセンス(有償)が必要です。

CWEコンプライアンスパック

CWEコンプライアンスパック:イメージ

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