全労済(全国労働者共済生活協同組合連合会)様
お客様との接触履歴をCSとESの向上に活用
CS推進部
部長
飛田 雅史 氏
CS推進部
次長
海老 伸浩 氏
CS推進部
課長
浅見 聡 氏
お客様サービスの向上と対応品質の均質化
全労済は、生協法に基づき厚生労働省の認可を受けて設立された“保障専門”の共済生協で、その歴史はすでに半世紀を越えている。生命保障の「こくみん共済」、「総合医療共済」や損害保障の「火災共済」、「マイカー共済」など総加入件数は約3,500万件、契約高は約673兆円にものぼる。(2010年度実績)
2002年、全労済は、お客様へのサービス向上と対応品質の均質化を目的に、コールセンター(お客様サービスセンター等)の建設を決定した。それまで都道府県単位で行っていた受電業務を全国7カ所に集中させるものだった。
FastHelpをベースにシステム開発
同時に2,000人以上が利用する大規模CRMシステムに
そこで必須となったのが、顧客情報を共有化する仕組みであった。より効率的なセンター運営とより効果的なお客様対応の実現をめざし、様々な業務要件にあわせたカスタマイズ性に富み、かつ多くのコンタクトセンターで導入実績のあるFastHelpの採用を決定した。
「数社のシステムを比較検討した結果、カスタマイズ性が良いFastHelpを採用し、ICシステムと名づけました。使用開始後も、テクマトリックス社の協力を得て、多くの機能改善を短期間で敢行。『現場が使えるシステム』として柔軟にカスタマイズすることができました。システム利用者は当初(2004年)の 300人から2,000人以上が同時利用するまでに成長しました。」(CS推進部 浅見氏)
ICシステムには、お客様との対話の流れに合わせて、簡単な操作でVOC(お客様の声)を登録することができたり、他のシステムと連携し各種統計情報の出力ができたり等、様々な工夫が施されている。現在、ICシステムは、コミュニケーターや職員など全国で2,000人以上が同時に利用する大規模CRMシステムとなり、全労済のお客様対応の基幹をなしている。
全国の接触履歴とVOCを一元管理
各種共済商品について、毎日多くの問い合わせが寄せられる。その中心的な役割を果たしているのがコールセンターである。全労済では、共済のお問い合わせ、契約内容の変更、共済金の請求、自動車事故のご連絡など機能・役割別に受電と業務を集中している。これら業務集中拠点のインバウンドは、年間約320万コール。これに全国200カ所の窓口でのインバウンドやご来店情報が加わり、相当な情報量になっている。
「『共済商品』は保険と同様に見ることも触ることもできない信用と信頼の事業。これを維持するためにも、お客様との接触履歴の共有化は当然のことです。さらに、ご意見やご要望、そして苦情など、お客様の貴重な声から学び、改善を続けることが重要。これを支えているのがICシステムです。」(CS推進部 飛田氏)
VOCで業務改善
全労済は、2006年より問題解決型の業務改善活動を全国で展開、月次でその進捗を管理している。ICシステムに蓄積されたお客様の不満足要因を抽出し、業務改善を行い、成果を出している。一例を挙げる。ある年、「掛金払込証明書はがきを、濡れても破損しないで剥れるようにして欲しい」というお客様の要望が目に付いた。調査してみると同様の要望が259件寄せられていることが判明した。これらの声を一つひとつ分析し、制作過程の検証や具体的事例の特定を行った。早速、圧着はがきの品質見直しを行い、高品質な防水加工のものに変更した結果、259件あった「はがき濡れに関する要望や苦情」は、改善後は1件に激減した。VOCから問題点を把握し、業務改善を実施して同種苦情を防止した一例である。
苦情事案は特別に管理
時に苦情が入ることもある。苦情は、お客様の「期待の表明」である。一般に、不満を感じたお客様の多くは何も言わず、そのサービスや商品の購入をやめる。だからこそ、全労済では一つひとつの苦情をとても大切している。改善すべき内容を指摘いただいているからだ。
リスク管理の観点からも、経営層や管理職が常に苦情の状況を把握している事が重要である。全労済では、苦情事案をICシステムに登録すると同時に、関係者と管理職・役員にメールを自動発報する仕組みを作った。また、苦情解決の促進や解決したことを関係者等に伝達するためのメール自動発報も行っている。苦情事案は、問い合わせと比較して、厳密な情報管理が必要となるため、閲覧権限などに一定の制約を設け、通常の対応履歴とは別画面で詳細な事案登録を行っている。
CSとESが同時に向上
ICシステムの導入効果は、VOCによる業務改善が可能になった事だけではない。お客様との接触履歴の一元管理を実現したため、過去の対応履歴を参照できることで「お客様に安心・信頼いただける対応」が可能となった。その結果、お客様からお寄せいただく、感謝の声やお褒めの言葉も増えており、それらもICシステムに登録している。更に、これらの情報は、社内報「CSニュース(月刊)」に掲載し可視化している。感謝やお褒めは、最高の「やりがいの源泉」となり、ESを向上させている。実に感謝の声が産み出す良い循環である。
デジタルと呼ばれるシステムが、アナログと称されるヒトの姿勢やマインドを顧客志向にも変えることを実践・証明している。
成長を続けるICシステム
ICシステムは「お客様対応の基幹システム」として定着し、全労済にとって不可欠な存在となった。機能拡張や、利用者数の拡大等、今も成長が続いている。
「システムは道具であって、それだけでは仕事をしません。人が使ってはじめて仕事をします。道具は使いながら改良を重ね、その結果、多数の人が使いこなし、更に大きな仕事を成し遂げることができます。」(CS推進部 海老氏)
ICシステムには、今後の拡張要望が目白押しだ。全労済は、ICシステムの機能と活用をさらに高め、生協法第9条にある「組合員への最大奉仕」のため、お客様満足の更なる向上を目指す。
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企業情報
| 全労済(全国労働者共済生活協同組合連合会) | |
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http://www.zenrosai.coop/ 1957年9月設立。 事業内容:こくみん共済をはじめとする生命・損害共済を取扱う生活協同組合の連合会 ※事例記事は、2011年6月時点の情報を元にして作成されたものになります。 |
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