財団法人高輝度光科学研究センター様
「放射光」提供サービスにより最先端の研究を促進
-SPring-8ビームラインのさらなる加速
利用研究促進部門
構造生物グループ 研究員
酒井 氏



Isilon IQ の驚異的なスループット性能により
多くの研究機関が快適にビームラインを利用
SPring-8は、世界最高性能の放射光を発生することができる第3世代放射施設と言われる大型の研究施設であり、専門の加速器にアンジュレータ主体の挿入光源を多数設置できるように設計されています。この大型第3世代放射光施設はSPring-8を含め、全世界で米国のAPS(Advanced Photon Source)、フランスのESRF(European Synchrotron Radiation Facility)の3施設のみです。SPring-8の運営は、国が指定する全国で唯一の「放射光利用研究促進機構」である財団法人高輝度光科学研究センター(以下:高輝度光科学研究センター)が行っています。高輝度光科学研究センターのミッションは 、
- 共用施設の利用研究課題を募集し、選定し、国内外の研究者等へ施設を共用し放射光を提供すること
- 放射光利用研究に関する国内外の最新技術情報を提供するとともに、利用指導および技術相談等を行うこと
- 先進的な解析・分析手法等の開発を行い、施設の利用促進に資する試験研究を行うこと
- 運転・維持管理及び高度化を行い、施設を裁量名状態に管理し利用者に提供すること
- 放射光利用者の裾野の拡大を図るとともに、情報誌等を発行し高輝度光化学に関する知識等を普及啓蒙すること
これらのミッションが円滑に遂行されることにより、民間企業・大学・官公庁など国内外の諸機関が世界一の性能を誇る施設を共同利用しながら、21世紀を担う最先端の研究を効率的に進めることができます。
もっと多くの研究者の方々に、最高の光と最高のサービスを提供したい
SPring-8では62本のビームラインの設置が可能であり、現在、赤外光ビームライン1本を含む48本が稼動しています。これまで、SPring-8のビームライ ンのネットワーク(制御LAN)は放射線管理区域内にあるため、制御システムへの影響を最小限にする目的で、インターネットはもとよりSPring-8内を 網羅する一般ネットワークであるOA-LANからも厳しい接続制限が行われており、利用者がストレージ上のデータをSPring-8以外の各大学や研究所の ホームラボから直接参照することは不可能でした。
「共同利用が目的で建設されたSPring-8のビームラインを通じて、もっと多くの方に、もっと手軽に、最適なデータを提供するためには、インターネット経由のデータ転送システムを構築する必要がありました」と高輝度光科学研究センター 利用研究促進部門 構造生物グループ研究員の酒井氏は語ります。さらに酒井氏はこう続けます。「通常、ビームラインで測定された解析データイメージ画像は1枚32MBあり、180枚から数千枚という膨大な量になります。ユーザの方々にインターネットを介してこれらのデータをストレスなしにダウンロードしていただくには、単に回線の帯域だけを増やせばよいという訳ではありません。大容量を扱うデータベースに信頼性があり高速処理が行えること、日々増大するデータ容量に関わらずデータを蓄積しているストレージのスループットが落ちないこと、そして十分な回線の帯域を確保すること、この3つの条件が揃って初めてユーザの方々に満足いただけるサービスが提供できるのです」
高輝度光科学研究センターでは、これらの問題を一気に払拭し、24時間いつでもどこでも利用できるこのシステムの利点を最大限に生かすためのストレージを必要としていました。
いろいろと調べた結果、アーキテクチャ面から言って
我々の課題に対応できるものはIsilon以外にはなかった
酒井氏は、さまざまなストレージの性能を検証し、その中でIsilon IQがすべての課題を解決してくる随一のストレージだと確信しました。「通常カタログスペックはぎりぎり達成できる場合がほとんどなのに、Isilonはカタログのスペック値を上回る性能が出たのです。あまりにスループットの測定結果が良かったため、測定のアルゴリズムを見直す必要に駆られたほどでした」と酒井氏はIsilon IQの性能を評価します。Isilon IQの導入により、メールインデータ測定システムというデータ測定のための条件設定から、実際のデータの取得までを一元管理する遠隔実験サポートシステムが構築されました。このシステムでは、ひとつのディスク容量をすべてのビームラインで共有できることが重要であり、大量の解析データを一度に高速処理するための高いパフォーマンスが必要でした。酒井氏は、Isilon IQの導入の成果をこう語ります。
「Isilon IQは、ノードと呼ばれる2UのアプライアンスにCPU、キャッシュメモリを搭載し、ディスクを内蔵しているため、データ容量の増大に伴い、ノードを追加する場合もトータルスループットは線形的に上がります。これにより、今までボトルネックとされていたノードの追加によるスループットの低下を一切気にする必要がなくなりました。また、システムを止めることなくノードを追加できるため、従来強いられてきたバックアップ/リストアといった手間のかかる作業からも解放されます」。
利用者全員が簡単なレクチャーで運用できる
負荷の多い運用管理者にとって、これは大きなメリット
さらにSPring-8ではIsilon IQをユニークに使用しています。必要に応じて、運用を止めることなく、ディスク容量とパフォーマンスを追加できるという利点を生かして、SPring- 8内のグループに1ノード(1.92TB)単位で、必要なノード数を共同購入するという提案をしました。いくつかのグループから問い合わせがあり、1つのクラスタストレージを複数の研究室で共同利用できる可能性が開けました。共同利用の場合、運用の責任者に多大な管理負荷がかかることが問題ですが、 Isilon IQは、利用者全員が簡単なレクチャーで運用方法まで理解が出来るので、運用管理責任者の酒井氏への負荷がほとんどかかりません。これも共同利用ができる大きな要因です。「多くの研究室に利用してもらうことによりノード数が増え、トータルスループットが向上します。また使用容量が少ない研究室の空きディスク容量を短期間借りるということも可能なため、限られた研究室の予算を有効に活用できます。これは各研究者にとってこの上なくうれしいことなのです」と酒井氏は語りました。
今回のメールイン測定サービスにおいてIsilon IQは大きなシステムの中のたった1つのパーツに過ぎません。しかし、その1つのパーツにもテストを重ね最適な製品を選定していく。小さいことも絶対妥協は許さない。これは酒井氏だけではなく、高輝度光科学研究センターで就業している方々の共通の考えです。そんな人が集まる高輝度光科学研究センターだからこそ、世界最高性能の放射施設を維持し、多くの方々にご利用いただけるSPring-8の最高のサービスを提供し続けることができるのです。
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企業情報
| 財団法人高輝度光科学研究センター | |
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http://www.spring8.or.jp/ja/ 昭和63年10月に日本原子力研究所と理化学研究所の大型放射光施設研究開発の共同チーム設立を経て、平成2年12月に当研究センターを設立。当研究センターと各大学、研究機関を専用ビームラインで結び、数多くのデータを提供。国内だけでなく、海外にも行っている。 |
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【この事例に関するお問い合わせ】
ネットワークセキュリティ事業部
ネットワークインテグレーション営業部 インターネットセキュリティ営業課
TEL 03-5792-8612
E-MAIL: isilon@techmatrix.co.jp