大日本印刷株式会社 電子デバイス事業部様
ナノレベルで進化する「フォトマスク」を製造
-データの高速処理で“ものづくり”をサポート
大日本印刷株式会社
電子デバイス事業部IT設計部
安部 友和 氏
デジタル機器の進化を根底で支えるフォトマスクのリーディングカンパニー
フォトマスクとは、LSIなどの電子デバイスに電気の通り道である回路パターンを焼き付けるための「原版」。フォトマスクを複数枚使って何十層もの回路パターンを積み上げていくことで高密度な電子デバイス製品が作られます。そして、それらの電子デバイスはPCや携帯電話などあらゆる情報機器に搭載されています。情報機器の高性能化に伴って、電子デバイスの構造も一層複雑化する傾向にあり、フォトマスクの製造技術も日進月歩で進化しています。フォトマスクに描かれる回路の線幅を示す「設計ルール」は、10年ほど前は250ナノメートルだったものが、驚くべきスピードで微細化が進み、現在は90ナノが主流。一部では65ナノへの移行が始まり、さらには45ナノの開発に着手している企業もあります。業界のリーディングカンパニーであるDNPにもより高度な製品の供給が求められています。
一層の高密度化が進む描画パターン CADデータ容量も飛躍的に増大
フォトマスクの製造工程は印刷の工程に似ています。まず顧客から原稿(CADデータ)が分割して送られてきます。それらを結合し、自社の装置に適したフォーマットに変換して、描画用データに仕上げます。このデータを顧客がチェック(検図)し、OKが出ると描画準備に入ります。検図が済んだ描画用データにさらに細かい修正を加え、描画装置に適したフォーマットに変換すると、最終データの完成。その後「描画」や「エッチング」といった製造工程と各種検査工程を経て出荷となります。
DNPでは先述の変換だけでなく描画データが完成するまでの準備工程にパターンデータチェック用サーバを設置し、Internetを通じて顧客がパターンデータをチェックできるシステムを構築。また、製造工程においても、進捗状況をリアルタイムに公開するシステムを構築し、製造・技術・営業の各担当者、顧客企業の担当者がそれぞれ工程を監視できるソリューションを提供しています。
DNPにおけるフォトマスク製造の主力工場である上福岡工場(埼玉県)で、IT環境の整備に携わる電子デバイス事業部 IT設計部の阿部友和氏はこう語ります。「フォトマスクの図形パターンの高密度化が進み、設計データのサイズは年々増大しています。現在、1枚の描画データは大きいもので100~200GBになります。とてつもない勢いで増え続けるデータ容量にどう対応するかが課題でした」
「クラスタストレージ」の導入により従来型ネットワークの問題を解決
1パターンの描画データを完成させるまでには、作業用データや顧客チェック用のデータなど、数枚分のデータ容量が必要になります。大容量データの収容を、従来は、パターン変換用や検証用のサーバとストレージを1対1で接続するDAS(Direct Attached Storage)で対応していました。一度納品したパターンは全て書庫に保管し、必要な時に各自が書庫から取り出し、サーバと直結したストレージに置いて使用する方式だったため、書庫とDAS間のデータのやりとりに要する時間や作業負荷に加えてネットワーク負荷も問題になっていました。顧客から原稿を受け取ってからフォトマスクを納品するまでの期間は通常3、4日、短いものだと14時間。フォトマスク製造工程でのリードタイムが極限に達している中で、データ準備工程をどれだけ短縮するかがIT設計部のミッションになります。より高速なデータハンドリングを実現するためにIsilon IQの導入が検討されました。
「Isilon IQの一番の魅力はタイムリーに最適なクラスタ構成を組むことができることでした。我々の業務は日々ディスク容量との格闘です。将来を見越して容量に余裕を持たせて購入するのでは投資効率が悪い。
その点Isilon IQは、その時々の必要なデータ容量に合わせて、最新の製品を追加できるので、拡張性が高いだけでなく、ROI的にも効率が高いと判断しました。ノードを増やすたびにパフォーマンスが向上する点や、突然電源を落としてもデータが失われないという安全性の高さも確認できたので、導入を決定しました」と阿部氏は語ります。
データ容量の増大に応じたIT投資でさらなる技術革新を支える
Isilon IQの導入により、従来のDAS環境を一つのネットワークストレージに統合。古いデータが保管された「書庫」と「作業エリア」の中間プールとして、 Isilon IQは活用されています。この方式に切り換えたことで、書庫とDASのやりとりにかかっていた時間や運用管理の手間が低減されました。「導入時のセットアップも非常に簡単でした。しかもシステムが稼働状態のまま容量を追加できるのは驚きでしたね。今後の増設を考えるとIsilon IQには非常にメリットがあります」と阿部氏は評価します。今回の導入では、従来のシステムなら将来のデータ量の増加を見越して予め100TBのディスクが必要だったところを、Isilon IQにしたことで50TBに抑えることができました。将にIsilon IQの優れた特徴である「pay as you grow(ビジネスの成長に合わせた投資)」を実現したと言えます。
日々進化するフォトマスクの技術と今後のIT戦略について、最後に阿部氏に語っていただきました。「顧客である半導体メーカーは、既存の半導体製造装置の性能をフルに活かすためにも、フォトマスクの一層の高密度化に期待を寄せています。扱うデータの増大化は今後も避けられない課題となるでしょう。今回、Isilon IQを手に入れたことで、将来のデータ急増には迅速に対応できる環境が整いました。今後も戦略的なIT投資を実践し、当社の根幹である『ものづくり』を支えていきます」
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企業情報
| 大日本印刷株式会社 電子デバイス事業部 | |
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http://www.dnp.co.jp 1876年に前身である秀英舎創業、1935年に日清印刷と合併し、現在の「大日本印刷」を設立。「21世紀の知的に活性化された豊かで創発的な社会に貢献する」ことを経営理念とし、「情報コミュニケーション」「生活・産業」「エレクトロニクス」の幅広い分野で発展しつづけています。 |
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ネットワークセキュリティ事業部
ネットワークインテグレーション営業部 インターネットセキュリティ営業課
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E-MAIL: isilon@techmatrix.co.jp